2020年09月10日

第53回 愛友会セミナー

2020年7月27日に第53回愛友会セミナーを開催しました。
愛友会セミナーとは、当院の全職員を対象として院内研修会です。院内多職種が講師となり、毎回テーマを変えて、当院の実情に即した内容のセミナーを行っています。

今回は医師から「医療事故防止」、看護師から「認知症について」の2演題が発表されました。

■医療事故防止
診療部長 岡嶋 泰 (医師)

「人間は誰でも必ず間違える」を前提に、事故を防止するために職員が日頃から留意すべきことを学びました。

<すぐにできる事故対策>
・自分の体調管理、精神状態のコントロール 
・ダブルチェック
 自分自身でのチェック+複数人でのダブルチェック
・見直す習慣をつけ、各段階のエラーを減らす
・ミスの少ない人へのチェックをおろそかにしない
・確認されるのを嫌がらない

<人的要因への対策>
・記憶に頼らない
・情報を視覚化する
・ルール・手順を再検討して単純化する
・ルールおよび手順を標準化する
・チェックリストを日常的に使用する
・警戒心を過信しない

<新人・新しい仕事の留意点>
・充分な準備をする
・リストを使用する
・仕事の手順を確認してから、仕事を始める
・自信のないことは、上司・先輩に相談する
・確認をしっかり行う(指差し呼称、声出し確認)

<事故発生時の対応>
・困ったら人を呼ぶ
・事故に対する対処+現在の医療の継続
・安易な自己判断をしない
・迅速な報告をする

同じ間違いを繰り返さないように、インシデントレポートの作成・報告を行い、他職種の視点で分析・対策を協議することも重要です。


■認知症について
3F病棟 アシスタント・マネージャー 松本 久子 (看護師)
4F病棟 病棟長代理 水井 俶子 (看護師)

認知症とは、特定の病名ではなく、症候群であり、一度正常なレベルまで達した精神機能が、何らかの脳障害により、回復不能な形で損なわれた状態をいいます。
認知症には大きく4つの病型があります。
・アルツハイマー型認知症
・血管性認知症
・レビー小体型認知症
・前頭側頭型認知症

ところで、加齢に伴う物忘れと認知症の物忘れは異なります。
<加齢に伴う物忘れ>
・体験の一部分を忘れる
・記憶障害のみがみられる
・物忘れを自覚している
・探し物も努力して見つけようとする
・見当識障害はみられない
・日常生活に支障はない
・きわめて徐々にしか進行しない

<認知症の物忘れ>
・全体を忘れる
・記憶障害に加えて、判断の障害や実行機能障害がある
・物忘れの自覚に乏しい
・探し物も誰かが盗ったということがある
・見当識障害がみられる
・日常生活に支障をきたす
・進行性である

アルツハイマー型認知症に対しては、症状の改善と進行の遅延を目標に、認知症治療薬が用いられることがありますが、認知症には根本的な治療法がありません。
当院では、患者様の尊厳を支えるケアを心掛けています。

<認知症ケアの基本>
①認知症の人の見ている世界を理解する
②その人らしく存在していられることを支援
③“わからない人”とせず、自己決定を尊重
④生活歴を知り、生活の継続性を保つケア環境
⑤認知症の人の行動は援助者の鏡
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2020年09月02日

京都病院学会にて研究発表を行いました

今年の京都病院学会は6月14日~7月12日にオンラインで開催されました。
当院からは次の2題を発表しました。

■看護部門
「新人教育を試みて」
患者ケア部 3F病棟 看護師 松本久子

2025年を目途に、地域包括ケアシステムの構築が進められ、福祉サービスの向上や訪問看護の強化に向けて、多様性に対応できる総合的な看護ケアが求められています。

当院はこれまで看護経験のある看護師を主に採用してきましたが、2019年度より、新卒看護師の採用も積極的に始めました。
看護の基礎教育の充実と在宅支援までできる看護師の育成を目指し、新人教育プログラムを作成しました。

プログラムでは、3名の新人看護師を対象に、教育の年間計画の作成と基礎的知識・技術評価を作成し、指導に取り組みました。
新人看護師は、経験豊富な看護師から応用した看護を学び、また、ベテラン看護師は基本に立ち戻って事故の看護を見つめ直すという双方の存在が、看護師の育成に繋がるのではないかと考えます。

今後も、互いが刺激し合いながら成長できるよう、努力していきます。


■リハビリテーション部門
「在宅復帰の向上を目指して ~訪問リハビリの早期介入を試みて~」
患者ケア部 理学療法士 赤田知也

当院は亜急性期~慢性期の入院患者様を対象に、一般・地域包括ケア・療養で病床を構成しています。
また各種在宅サービスを行っていますが、退院件数のうち在宅復帰件数の割合が少ないという傾向があります。

そのため、在宅復帰率の向上と地域包括ケア病床の活用を目指して、訪問リハビリのセラピストが入院患者様へ早期介入し、在宅復帰までの支援を行いました。
入院中から、訪問リハビリのセラピストが疾患別のリハビリテーションや家屋調査にも同行することで、病院全体で在宅生活のイメージの向上を図ることができました。
また、他院前に患者様との信頼関係が形成でき、在宅復帰後の安心感を与えることができたと思います。
今後もより生活場面を想定したリハビリテーションを実施し、場面場面で最適なケアを目指したいと考えています。
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